筋肉が緊張して現れる頭痛に緊張型頭痛というものがあります。
当院で行っているトリガーポイントと頭痛の関係についてご紹介していきます。
頭蓋表筋(後頭前頭筋)
おでこから後頭部へかけて帽状腱膜と呼ばれる筋膜でつながった筋肉です。
症状
・頭痛
・後頭部の痛み
・仰向け、枕を使用して寝ることができない
・耳の痛み
・眼、眉毛、まぶたの裏側の痛み
・視覚障害
関連痛パターン
後頭部:頭皮の前頭部と側頭部に出現する痛み(後頭部と眼球に広がる)。
前頭部:同側で額の上方に出現する限局した痛み。
このタイプの頭痛がある方へのアドバイス
・しかめっ面や額のしわ寄せを避ける。
側頭筋
頭の側部にある咀嚼とする際に使う筋肉です。
症状
・頭痛
・歯の痛み
・顎関節症
・痛覚過敏
・歯に長期間、詰め物をしている
・眉の痛み
関連痛パターン
・上方の前歯と眼の上に出現する痛み
・上顎歯とこめかみに出現する痛み
・顎関節とこめかみに出現する痛み
・側頭部後方に広がる痛み
このタイプの頭痛がある方へのアドバイス
・ガムや硬い物を嚙むことを避ける。
・舌の位置を確認する。
・前方に重心のかかった姿勢の改善。
・両手で左右の顎関節と側頭筋に手を当てて距離が開くように側頭筋を引き上げながら口を開けるセルフストレッチを行う。
胸鎖乳突筋
鎖骨と胸骨から頭蓋骨の乳様突起という耳の後ろの出っ張りに付着する筋肉です。
症状
・頭痛(緊張型/二日酔い)
・むちうち
・斜頸
・非定型顔面痛
・起立性めまい
・片側顔面神経麻痺 (交感神経性)
・空間認識の低下
・眼瞼下垂
関連痛パターン
・眉から後頭部へ広がる痛み。頬、のどに出現する。
・前頭部、耳、乳様突起に出現する痛み。
・めまい、空間認識。
このタイプの頭痛がある方へのアドバイス
・効果的な呼吸法。
・枕の種類を確認する。
・働く姿勢を気をつける。
・テレビを見る姿勢を気をつける。
頭板状筋、頸板状筋
背部の上方の背骨の真ん中から頭の骨や首の骨へつながる筋肉です。
症状
・頭痛
・頸部の痛み
・眼の痛み
・視力障害 (まれ)
・むちうち ・下痢
・頭痛が起こりやすい姿勢 (職業に関係)
・頭蓋内部の痛み
・頸部の凝り
・可動域の減少 (同側回旋)
関連痛パターン
頭板状筋
頭蓋の頭頂で中央から3.5cm 範囲に出現 する痛み。
頸板状筋
上部:上部眼から頭部を通って放射状に広がる痛み (症状がある側の筋肉に問題がある)。 後頭部に 広がる痛み。
下部: 頸部(うなじ付近)に出現する痛み (症状が ある側の筋肉に問題がある)。
このタイプの頭痛がある方へのアドバイス
・電話をかける時の姿勢を確認する。
・長電話を避ける。
・働く姿勢を確認する。
・セルフストレッチを行う。
・眼鏡 (タイプ、 焦点) を確認する。
僧帽筋
頭の後ろから肩、背中まで広がる大きな筋肉です。
症状
・頚部の慢性的な緊張と痛み
・頭痛 (ストレス性)
・頚椎の痛み
・むちうち
関連痛パターン
上部:頭部の後面や側面に出現する痛みや圧痛 頭部や下顎角に出現する痛み
中部:椎骨から放射状に広がる痛み。
下部: 頬部後画、乳様突起、肩甲線より上部の範囲に出現する強い痛み。
このタイプの頭痛がある方へのアドバイス
・立位姿勢や働く姿勢を確認する。
・ストレスを避ける。
・下着の締め付けを調節する。
・小胸筋の緊張をとる(猫背に注意する)。
当院では患者様の症状の出方や触診、詳細な検査から上記の筋肉を見分け、最も効果的治療を行ってまいります!