杉並区西荻窪駅から徒歩3分にある西荻窪南口きりん堂接骨院の柴﨑です!
今回は肩こりの原因を人類の進化からの観点からの話になります。
肩こりは人類の進化の証? それとも退化?
四つ足の四肢動物は、両手と両足を支柱にし、腹部を丸めて腰椎を屈曲することで、ブ リッジ(橋)を形成して安定性を高めています。
ライオンのみならずリスザルやウーリ モンキーでさえ、腰椎は丸まってブリッジを形成しています。
ヒトは、四つ足移動から二足歩行へと進化しました。
大きな進歩であるいっぽう、四つ 足で曲がっていた股関節が二足になることで伸展し、 股関節から腰にまで伸びる腸腰筋の張力によって、丸まった腰椎は反って前弯してしまいました。
すなわちブリッジ構造は失 われてしまい、不安定なバランスが生まれたのです。
なぜ二足歩行が発達したかは、熱帯の密林より開けたサバンナの広大な環境に適応する ためという仮説が有力です。
初期の人類は大きな脳をもっていたので、脂肪とタンパク質 をより豊富に含んだ食べ物を摂り、脳にエネルギーを送る必要がありました。
そのため、人類の祖先は獲物が疲れはてるまで長い距離を追いかける必要があり、長距 離移動に向いた長い脚を獲得したのです。
二足歩行による悲劇は、ブリッジ構造を失ったことだけではありません。
四つ足移動で は、地面に対して上体の重さを支える肩のまわりの筋肉や、腕の筋肉の強さが必要でした。
また、前を見て獲物を狙い、固い物を噛み砕くためにも首まわりの筋肉は強く発達していきました。
しかし、二足歩行になることで、手に体重をかけて活動する機会もめっきり減り、肩まわりだけでなく、首・腰の筋肉までが弱くなってきたのです。
さらに、大人では、首から肩にかけての筋肉によって、約5㎏の頭と、約8㎏の両腕を 支えなくてはいけなくなりました。
そのうえ、文明社会の進歩によって、ストレス増大、分業による繰り返しの単調労働が 生じ、これらが肩や腰の局所的な疲労を蓄積し、運動と睡眠と栄養のバランスを崩し、運 動不足の人が増え、肩こりや腰痛などで悩む人が多くなったのです。
このように、文明社会で便利になった世の中ですが、便利すぎて動く機会が減ったことにより肩こりで悩む人が増えたという事も言えそうですね。
次に、姿勢からの肩こりの原因を探っていきましょう。
姿勢の影響
姿勢は人生を映す鏡です。
●赤ちゃんのとき、ベビーベッドは壁際にありましたか?
壁の反対側からしか、親は赤ちゃんに接することができないため、赤ちゃんは壁と反対 側を向きやすくなります。
ひどい場合は、ベッドのいつも向いている側の頭の横に絶壁ができあがることもありますよね。
●机の蛍光灯は左右どちらにありましたか? 左にあれば、顔は左を向きやすくなります。
●小さいとき、前髪をどちらから分けていましたか?
右から左に分けていれば、左目は髪が邪魔になるため、髪にさえぎられないように右目 側、つまり首は右を向きやすくなります。もしかしたら、その方向にテレビがあったのかもしれませんね。
そして、いまでもその分け方であれば、自分の右側にいる人とは話しやすいですが、左側の人とはからだごとそちら側にねじらなくてはならず、話しにくいはずです。
引用、出典 肩こりの9割は自分で治せる 竹井 仁