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腕を上げると肩甲骨が痛いのはなぜ?「上げ始め・途中・最後」で分けて考える

2026.09.28

洗濯物を干そうとして腕を上げる。

棚の上の物を取ろうとする。

ドライヤーを頭の上まで持っていく。

すると、

肩そのものではなく、

肩甲骨の内側や下側が痛い。

腕を下ろしているときは、それほど気にならない。

でも、ある高さを超えると急につらくなる。

こんな症状はありませんか?

腕を上げたときの痛みについて調べると、

「巻き肩」

「肩甲骨が硬い」

「五十肩」

「姿勢が悪い」

など、いろいろな言葉が出てきます。

ただ、西荻窪南口きりん堂接骨院では、

腕を上げると肩甲骨が痛い=肩甲骨が硬い

とは考えません。

今回は、

「なぜ痛いのか」を最初から決めるのではなく、

腕を上げる動作を3つの場面に分けて考えてみます。


まず、腕をゆっくり上げてみてください

無理に痛みを出す必要はありません。

楽に立った状態で、

腕を身体の横からゆっくり上げていきます。

ここで見たいのは、

何度まで上がるかではありません。

どのタイミングで違和感が始まるか

です。

例えば、

上げ始めから痛い

腕を少し動かしただけで肩甲骨まわりが気になる。

肩の高さ付近で痛い

途中までは平気なのに、水平くらいからつらくなる。

頭の上まで上げた最後だけ痛い

腕は上がるけれど、最後のところで肩甲骨の内側が詰まる。

同じ「腕を上げると痛い」でも、

かなり違います。


STEP1 上げ始めから肩甲骨が痛い場合

腕を上げる動作の最初から、

肩甲骨周辺がつらい。

この場合、

「腕を高く上げたから負担が増えた」

だけではありません。

腕を持ち上げ始める段階から、

肩や肩甲骨周囲が過剰に緊張していることもあります。

例えば、

肩をすくめながら腕を上げている。

首まで力が入っている。

腕を上げる前から肩甲骨の内側が緊張している。

こんな動きです。

一度、

肩に力を入れて腕を上げる。

次に、

肩の力を少し抜いて上げる。

これで肩甲骨周辺の感じが変わるなら、

腕を上げる前の準備姿勢

が関係している可能性があります。


STEP2 肩の高さくらいで痛くなる場合

腕を途中まで上げる。

ここまでは大丈夫。

でも、

肩の高さ付近で、

肩甲骨の内側や外側が痛む。

こういう方もいます。

腕を上げるときには、

上腕だけが動くわけではありません。

肩甲骨も動きます。

さらに、

鎖骨。

胸郭。

胸椎。

も関係します。

つまり、

腕を上げる動作は、

肩関節+肩甲骨+胸郭

の共同作業です。

どこか一つの動きが小さくなると、

別の場所がその分を補うことがあります。

その結果として、

肩甲骨まわりへ負担が集まるケースがあります。


STEP3 最後まで上げたところだけ痛い場合

腕はほぼ上がる。

でも、

耳の横まで持っていこうとすると、

肩甲骨の内側や下側が痛い。

この場合は、

腕を上げる最後の部分を見ます。

例えば、

最後だけ腰を反っている。

身体を横へ倒している。

肩を大きくすくめている。

こうした「代わりの動き」が入っていないかを確認します。

本人は、

「腕はちゃんと上がっています」

と思っていても、

実際には身体全体を使って上げていることがあります。

そこで、

腰や身体をなるべく動かさずに腕を上げる。

逆に、

自然に身体も少し動かして上げる。

この2つを比べます。

症状が変わるなら、

肩だけではなく、

胸郭や体幹との連動

も関係している可能性があります。


「巻き肩だから腕が上がらない」は本当?

腕を上げにくい方から、

「巻き肩が原因ですよね?」

と聞かれることがあります。

確かに、

肩が前へ出たように見える姿勢では、

腕を上げる動作が変わる方もいます。

ただし、

巻き肩に見える人が全員、

肩甲骨に痛みを感じるわけではありません。

そこで、

見た目ではなく、

姿勢を変えると腕の上げやすさも変わるか

を確認します。

いつもの姿勢で腕を上げる。

次に、

胸郭や肩の位置を少し変えて上げる。

それで、

肩甲骨の痛みが減る。

上げやすくなる。

という変化があれば、

姿勢や肩甲骨の位置が関係している可能性があります。


「肩甲骨を寄せればいい」は少し違います

肩甲骨が痛いと、

「肩甲骨を寄せた方がいい」

と言われることがあります。

しかし、

腕を上げるとき、

肩甲骨はずっと内側へ寄っているわけではありません。

腕の動きに合わせて、

上方へ回るような動きも必要になります。

そのため、

肩甲骨を強く寄せたまま腕を上げようとすると、

逆に上げにくく感じる方もいます。

「肩甲骨を寄せる=良い姿勢」

と固定して考えず、

腕の動きに合わせて肩甲骨が動けるか

を見ることが重要です。


洗濯物とドライヤーでは同じ「腕上げ」でも違います

ここもポイントです。

洗濯物を干すときは、

腕を上げたまま作業します。

ドライヤーなら、

腕を上げた状態で数分キープします。

棚から物を取るなら、

腕を上げながら前へ伸ばします。

同じ「腕を上げる」でも、

必要な動作が違います。

そのため、

「腕を上げると痛いです」

だけではなく、

上げている時間

前へ伸ばすか

物を持っているか

まで確認します。


重い物を持ったときだけ痛いなら?

空の手なら上がる。

でも、

洗濯物。

ドライヤー。

鍋。

荷物。

何かを持つと肩甲骨が痛い。

この場合は、

可動域だけでなく、

腕をその位置で支える力

も見ます。

肩甲骨周辺は、

腕を動かすだけではなく、

その位置で支えるためにも働きます。

そのため、

「柔らかくすればいい」

だけではなく、

必要に応じて、

腕を支える機能も確認していきます。


五十肩との違いは?

腕を上げると痛いと、

「五十肩では?」

と心配になる方もいます。

肩関節周囲炎、いわゆる五十肩では、

腕を上げる。

後ろへ回す。

着替える。

夜間に痛む。

など、さまざまな症状がみられることがあります。

ただし、

肩甲骨まわりが痛いから五十肩、

というわけではありません。

肩関節自体の動き。

自分で上げる動き。

他動的に動かしたとき。

夜間痛。

なども含めて判断する必要があります。


西荻窪南口きりん堂接骨院では「途中で止めながら」確認します

当院では、

ただ、

「腕を上げてください」

で終わりません。

上げ始め。

肩の高さ。

頭の上。

それぞれで一度止めます。

そのとき、

肩甲骨のどこがつらいか。

肩をすくめていないか。

身体を反っていないか。

左右差はどうか。

を確認します。

必要に応じて、

肩関節。

肩甲骨。

胸郭。

胸椎。

首。

なども見ていきます。

そして身体の状態に合わせて、

関節モビライゼーション、筋膜へのアプローチ、トリガーポイント療法、カウンターストレイン、メディカルマッサージなどを組み合わせます。


最後は「腕が上がった角度」だけでは判断しません

施術後に、

「10度上がるようになりました」

だけでは、

実生活でどう変わったか分かりません。

そこで、

洗濯物を干すように腕を上げる。

棚へ手を伸ばす。

ドライヤーを持つ姿勢を取る。

そこで、

肩甲骨の痛みが出る高さは変わったか。

腕を上げたまま支えやすいか。

肩をすくめずに動かせるか。

を確認します。

評価 → アプローチ → 実際の頭上動作で再テスト

です。


腕を上げる痛みでも、こんな場合は医療機関へ

  • 転倒・衝突後から急に痛くなった
  • 腕をほとんど上げられない
  • 明らかな筋力低下がある
  • 腕や手に強いしびれがある
  • 肩が大きく腫れている
  • 安静時や夜間にも強い痛みが続く
  • 発熱などの体調不良を伴う
  • 症状が急速に強くなっている

このような場合は、

「巻き肩」「肩甲骨が硬い」と自己判断せず、

整形外科など医療機関への相談を優先してください。


今日確認するのは「どこまで上がるか」ではなく「どこから痛いか」

腕を上げると肩甲骨が痛い。

そんなとき、

無理に高く上げる必要はありません。

次に動かすとき、

一度だけ、

上げ始め?

肩の高さ?

最後だけ?

物を持ったときだけ?

上げたままキープすると?

と確認してみてください。

「巻き肩だから」

「肩甲骨が硬いから」

という言葉より、

どの段階で身体の動きが変わっているのか

が見えてきます。

西荻窪南口きりん堂接骨院では、

肩甲骨だけではなく、

肩関節・胸郭・胸椎・首・体幹を含めて、腕を上げる一連の動作を確認する

ことを大切にしています。


肩甲骨・背中の痛みシリーズ

次は、朝起きたときや寝返りで肩甲骨まわりがつらい方へ。

▶ ④ 朝起きると肩甲骨が痛いのはなぜ?寝方・寝姿勢だけで決めない朝の背中の痛み

▶ ② 深呼吸すると肩甲骨まわりが痛いのはなぜ?肋骨・胸郭から考える背中の痛み

▶ ① 肩甲骨の内側がズーンと痛いのはなぜ?猫背・巻き肩だけで決めない背中の痛み

▶ 肩甲骨・背中の痛みシリーズ一覧へ戻る

 
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