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後頭部がズーンと重いのはなぜ?首の付け根から考える頭痛

2026.09.25

 

「頭痛というほどズキズキするわけではないんです」

「でも、首の付け根から後頭部がずっと重い感じがします」

患者さんから、こんな表現を聞くことがあります。

痛み止めを飲むほどではない。

仕事もできる。

でも夕方になると、頭の後ろに重りが乗っているような感じがする。

首を回してみたり、後頭部を押してみたりすると少し気持ちいい。

けれど、しばらくするとまた重くなる。

こうした症状があると、

「首がこっているから頭まで痛いのかな?」

と思うかもしれません。

実際、首と頭痛が一緒に出ることはあります。

ただし、西荻窪南口きりん堂接骨院では、

「後頭部が痛い=首の筋肉が硬い」

とすぐには決めません。

むしろ最初に見るのは、

首を動かしたとき、その頭痛がどう変わるか

です。


一度、首を右と左に向いてみてください

後頭部が重いとき、

無理のない範囲で首を左右へ向いてみます。

右へ向く。

左へ向く。

上を見る。

少し下を見る。

このとき、

「右を向くと後頭部まで響く」

「上を向くと首の付け根が詰まって頭まで重くなる」

という方がいます。

反対に、

首は普通に動くし、動かしても頭痛はほとんど変わらない方もいます。

この違いは大切です。

国際頭痛分類では、頚部に由来する頭痛を考える際、頚部の可動域低下や、首の動き・刺激によって普段の頭痛が強くなることなどが判断材料の一部とされています。ただし、それだけで「首が原因」と診断できるわけではありません。

つまり、

「首もつらい」ことと、「首が頭痛の原因である」ことは同じではない

ということです。


「後頭部が痛い」の場所をもう少し細かく聞きます

後頭部といっても、実際にはかなり広い範囲です。

首との境目あたりが重い。

耳の後ろまで痛い。

頭の左右を締め付けられる。

後ろからこめかみ方向へ広がってくる。

人によって表現は違います。

特に私たちが気にするのは、

症状がどこから始まり、どこへ広がっていくのか

です。

例えば、

午前中は首の付け根だけ。

午後になると後頭部。

夕方には頭全体が重い。

という方がいます。

この場合、

「夕方に頭痛が出た」という最後の場面だけを見るより、

その前に首で何が起きていたのか

を聞いた方が状態を理解しやすくなります。


でも「首が硬い=頭痛の原因」とは限りません

ここは少し慎重に考えたいところです。

頭痛がある。

首も硬い。

だから、

「首の硬さが頭痛の原因です」

と言いたくなります。

しかし、頭痛にはさまざまなタイプがあります。

例えば緊張型頭痛は、国際頭痛分類では、一般に締め付けるような非拍動性の痛み、両側性、軽度〜中等度、通常の身体活動で悪化しにくいといった特徴が整理されています。

一方で、首の動きと頭痛が強く連動するケースもあります。

そして実際には、

緊張型頭痛と頚部由来と考えられる頭痛の特徴が重なることもあり、簡単には分けられない

とされています。

だから当院でも、

一つの筋肉を触って、

「ここが原因ですね」

とは決めません。


仕事中に起きていることを再現すると分かりやすい

例えば、

「夕方になると後頭部が重い」

という方。

院内では首が普通に動く。

痛みもそこまで強くない。

これだけだと、症状が分かりにくいことがあります。

そこで、

普段パソコンを見るような姿勢になってもらいます。

少し前を見る。

キーボードへ手を置く。

その姿勢で首を回す。

すると、

普段感じている首の付け根の重さが出てくることがあります。

逆に、

胸を張るように無理やり姿勢を正しても変わらないのに、

背もたれを使ったら楽になる方もいます。

このように、

「理想的な姿勢に直す」ことより、「普段の条件を変えると症状がどう反応するか」

を見ることがあります。


後頭部を強く揉み続ければいい?

後頭部が重いと、

首の付け根へ指を入れて、

グリグリ押したくなると思います。

確かに一時的に気持ちよく感じる方もいます。

ただ、

毎日強く揉んでいるのに、

翌日また同じように重くなる。

という場合は、

「そこが硬いから、もっと揉む」という考え方を一度変えてみてもいいかもしれません。

なぜなら、

仕事中に頭の位置が少しずつ変わる。

首が動かない時間が長い。

肩甲骨や胸郭の動きが少ない。

その結果として、

首の付け根が頑張り続けている可能性もあるからです。

この場合、

後頭部だけを揉んでも、

負担が集まる条件そのものは変わっていない

ことがあります。


当院では「頭痛が出る動き」を一つ探します

西荻窪南口きりん堂接骨院で大切にしているのは、

最初に、

普段の症状を再現できる動きを見つけること

です。

例えば、

右を向くと後頭部が重い。

上を見ると首の付け根が詰まる。

デスク姿勢になると重くなる。

その動きを基準にします。

そして必要に応じて、

頚椎、胸椎、胸郭、肩甲骨、首肩周囲の状態などを確認します。

身体の状態に合わせて、関節モビライゼーション、筋膜へのアプローチ、トリガーポイント療法、カウンターストレイン、メディカルマッサージなどを組み合わせます。

ただし、

施術して「柔らかくなりましたね」で終わりにはしません。

最初に重かった、

右を向く。
上を見る。
デスク姿勢を取る。

その動作をもう一度行います。

そこで頭痛や首の重さがどう変化したのかを確認します。


「後頭部が重い日」に覚えておいてほしいこと

一つだけ覚えておくなら、

頭だけではなく、その直前の首の状態を思い出してみてください。

長時間パソコンを見ていた。

ずっとスマホを見ていた。

車の運転が長かった。

会議で同じ方向を見続けていた。

朝から首が動かしにくかった。

こうした情報が、頭痛を考えるヒントになります。

逆に、

首の状態とは全く関係なく突然頭痛が出る。

運動すると強く悪化する。

吐き気や光・音への強い過敏を伴う。

という場合には、首だけの問題として考えないことも重要です。


いつもの後頭部痛と違ったら

頭痛は、接骨院だけで判断してはいけない症状でもあります。

特に、

突然起こった非常に強い頭痛、これまで経験したことのない頭痛、手足の動かしにくさやしびれ、ろれつの回りにくさ、意識の変化、強い発熱などを伴う場合は、早急に医療機関へ相談してください。

首の痛みと頭痛が突然強く出る病態の中には、血管に関係するものもあります。国際頭痛分類でも、頚部血管の解離では新しい頭痛や首の痛みが突然発症することがあるとされています。

「いつもの首こり頭痛」と自己判断しないことが大切です。


後頭部の頭痛は「どこを揉むか」より「何をすると変わるか」

後頭部が重い。

首の付け根もつらい。

そんなとき、

「どこの筋肉が硬いのか」

ばかり気になるかもしれません。

でも、私たちが知りたいのは、

右を向くと?
上を見ると?
長く座ると?
少し歩くと?
姿勢を変えると?

症状がどう変わるかです。

首を動かしたときに頭痛が再現されるのか。

仕事が続くと首から後頭部へ症状が広がるのか。

それとも、首とは関係なく頭痛が起きているのか。

この違いを見ることで、

単なる、

「後頭部が痛いから首を揉む」

から、もう一歩先へ進めます。

次に後頭部がズーンと重くなったときは、

痛い場所を押す前に、

「その少し前、首はどうだったか?」

を一度振り返ってみてください。

そこに、症状を考えるヒントが隠れていることがあります。


頭痛シリーズ

次は、目の奥やこめかみまでつらくなる方へ。

▶ ④ 目の奥まで痛い頭痛はなぜ?目の疲れだけで終わらせない頭痛の見方

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