
「エプロンのひもを後ろで結べない」
「ズボンの後ろポケットに手を入れると肩が痛い」
「下着を着ける動作がつらい」
このような症状はありませんか?
背中に手を回す動作は、日常生活では意外と多く使います。
特に、
-
背中をかく
-
エプロンを結ぶ
-
下着を着ける
-
シャツを後ろへ引く
-
後ろポケットに物を入れる
といった動作がしづらくなると、
「五十肩が進んでいるのかな?」
と不安になる方もいます。
西荻窪南口きりん堂接骨院では、
「どこまで手が上がるか」だけではなく、「どの動きが不足して背中に手を回しにくくなっているのか」
を確認します。
結論|背中に手を回す動作は、肩を後ろへ動かすだけではありません
背中に手を回す動作は、専門的には結帯動作と呼ばれます。
この動作では、
肩を後ろへ伸ばす
↓
肩関節を内側へ回す
↓
肘を曲げる
↓
肩甲骨が動く
↓
手を背中の上へ移動する
という複数の動きが必要です。
つまり、
「手が背中に回らない=肩が硬い」
だけでは不十分です。
特に重要なのが、
肩関節の内旋と伸展、そして肩甲骨の動き
です。
五十肩では「後ろに手を回す動作」が早くつらくなることがあります
五十肩では、腕を上げる動作だけでなく、
背中に手を回す動きが強く制限される
ことがあります。
例えば、
以前は肩甲骨の高さまで手が届いたのに、
最近は腰までしか上がらない。
あるいは、
反対側は背中の上まで届くのに、痛い側だけお尻付近で止まる。
このような左右差は重要です。
ただし、
背中に手が回らないだけで五十肩と決めることはできません。
肩関節だけでなく、痛みの経過や夜間痛、他の方向の可動域も合わせて確認します。
結帯動作を3つの視点から見ます
① 肩関節の内旋が足りているか
背中へ手を回すときには、
肩関節を内側へ回す内旋という動きが必要です。
この動きが小さいと、
手を腰から上へ滑らせにくくなります。
例えば、
-
腰までは届く
-
そこから上へ行かない
-
上げようとすると肩の前が痛い
-
無理に上げると肩がすくむ
という方もいます。
この場合、
「もっと背中へ手を引っ張れば伸びる」
とは限りません。
強く引っ張ることで痛みが増える場合もあります。
② 肩を後ろへ伸ばせるか
結帯動作では、
肩関節の内旋だけでなく、
腕を身体の後ろへ持っていく伸展
も必要です。
例えば、
手を腰の後ろへ回す段階ですでに痛い場合、
内旋だけではなく伸展の制限も考える必要があります。
そのため、
どの位置から痛みが始まるのか
を分けて見ます。
手がお尻へ回る前から痛いのか。
腰までは平気なのか。
腰から上へ動かすと痛いのか。
この違いが重要です。
③ 肩甲骨で無理に補っていないか
肩関節が動きにくい場合、
その不足分を補うために、
肩甲骨を大きく動かしたり、身体をひねったりすることがあります。
例えば、
-
肩を前へ出す
-
身体を反対側へひねる
-
肘を大きく外へ開く
-
背中を丸める
といった代償です。
このような動きが大きいと、
一見すると背中に手が回っていても、
実際には肩関節そのものはあまり動いていない
ことがあります。
五十肩では「関節包の硬さ」も考えます
五十肩では、肩関節を包んでいる関節包の動きが悪くなることがあります。
このため、
腕を上げるだけでなく、
外旋・内旋など回旋方向の動きが小さくなる
ことがあります。
特に、
背中に手を回す動作では内旋方向の制限が目立つことがあります。
ただし、
「内旋が硬い=五十肩」
と単純には判断しません。
筋肉の緊張や他の肩の病態でも、同じように動かしにくくなることがあります。
そのため、
複数の動きを組み合わせて見る
ことが重要です。
どこまで手が届くかを左右で比較します
結帯動作では、
手が背中のどこまで届くかを確認します。
例えば、
右は肩甲骨付近まで届く。
左は腰までしか届かない。
このような左右差があれば、大切な情報になります。
ただし、
高さだけで評価しない
ことも重要です。
無理に身体をひねって高く見せていることもあるからです。
そのため、
-
手が届く高さ
-
痛みの強さ
-
肩甲骨の動き
-
身体のひねり
-
左右差
を一緒に見ます。
当院で確認するポイント
西荻窪きりん堂接骨院では、必要に応じて、
-
結帯動作
-
肩関節の内旋
-
肩関節の伸展
-
外旋
-
前方挙上
-
肩甲骨の動き
-
頚椎・胸椎
-
左右差
-
夜間痛
などを確認します。
特に重要なのが、
どの動きだけが制限されているのか、それとも複数方向で制限されているのか
という点です。
自宅でできる簡単チェック
痛みが強くない範囲で行ってください。
① 左右の手の高さを比べる
背中へ手を回し、
どこまで上がるか左右で比較します。
② どの段階から痛いか見る
お尻。
腰。
背中。
どの位置から痛みが出るか確認します。
③ 身体をひねっていないか
鏡があれば、
手を上げるときに身体全体を大きくひねっていないか確認します。
タオルで無理に引っ張り上げるのは注意
背中に手が回らないと、
タオルを使って無理に上へ引っ張るストレッチをする方もいます。
しかし、
痛みが強い時期に無理やり引っ張る
と、症状が悪化する場合があります。
特に、
-
強い夜間痛がある
-
じっとしていても痛い
-
少し動かしただけで鋭く痛む
場合は、強いストレッチを避けることが大切です。
運動は、
痛みの程度と時期に合わせて調整する
必要があります。
西荻窪きりん堂接骨院が結帯動作で重視すること
当院では、
「背中に手が回らないから、もっと伸ばしましょう」
だけでは考えません。
必要に応じて、
-
肩関節
-
関節包
-
肩甲骨
-
鎖骨
-
頚椎
-
胸椎
-
胸郭
などを確認します。
身体の状態に応じて、
-
関節モビライゼーション
-
筋膜へのアプローチ
-
トリガーポイント療法
-
カウンターストレイン
-
メディカルマッサージ
などを組み合わせます。
そして、
評価
↓
アプローチ
↓
もう一度背中に手を回す
という再テストを行います。
私たちが確認したいのは、
「肩が柔らかくなったか」だけではなく、「実際に手がどこまで回るようになったか」「痛みがどう変わったか」
です。
五十肩以外も考える必要があります
背中に手を回すと肩が痛む場合でも、必ずしも五十肩とは限りません。
特に、
-
転倒や外傷後から急に痛む
-
腕に明らかに力が入らない
-
肩が強く腫れている
-
強い安静時痛がある
-
手や腕のしびれが強い
-
症状が急速に悪化している
場合は、整形外科など医療機関への相談を優先してください。
まとめ|背中に手を回す動作は「内旋」だけではない
背中に手が回らなくなると、
「肩が硬くなった」
と考えがちです。
しかし実際には、
肩を後ろへ伸ばせる?
↓
内旋できる?
↓
肩甲骨はどう動く?
↓
身体をひねって代償していない?
↓
左右差はどれくらいある?
という流れで見ることが大切です。
五十肩では、腕を上げる動作だけでなく、
背中に手を回す動作の制限
も重要な症状の一つです。
エプロンや下着の着脱がつらい方は、
単に「硬いから」と無理に伸ばすのではなく、
どの段階から動かしにくくなるのか
を確認してみてください。
その違いが、肩の状態を考える大切なヒントになります。
五十肩シリーズ
次は、夜中に肩がズキズキして眠れない方へ。
